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日仏アートハーモニー HIBIKI 展
開催報告

会期 2018年9月16日≪ヨーロッパ文化遺産の日≫

会場 パリ ベルシー美術館

 

パリで感じる“日本”

今年のパリは例年と比べて、様相が違っていました。

世界中の人々が抱くフランスのイメージはやはり、花の都パリ。

華やかな歴史に文化、アート、美食・・・パリの顔はあまりに多彩で魅力に溢れていますが、今年のパリには“日本”という特別な魅力が加わりました。

2018 年は日仏友好160 周年を迎え、日本とフランスの両国が連携し、芸術の都パリを中心に主要な文化施設では、「ジャポニスム2018:響きあう魂」と銘を打ち“世界にまだ知られていない日本文化の魅力や美意識”を紹介しています。

このイベントでは芸術文化を通じて、共鳴の輪を世界中に広げてゆくことを目的に、大規模な複合型文化芸術イベントを、2018 年7 月より2019 年2 月まで開催します。

フランスの歴史はブドウの香(9月13日正午)

パリ西部で閑静で高級なアパルトマンが集まる地域パッシー。

セーヌ河を並走する通りから石畳の坂道を上り突き当ると、13 世紀より約500 年にわたり、ノートル= ダム大聖堂などの建設に、使用されている上質な石灰岩を採掘した跡地をカーヴとして、活用していたというワイン博物館が佇んでいます。

「ようこそワイン博物館へ‼」

満面の笑みで出迎えてくれた大柄の紳士と、温厚な人柄がにじみでている淑女は、ワイン博物館の館長クロード・ジョス氏と奥様。

「1984 年にブドウ栽培やワイン製造にまつわる歴史から、古代ローマ時代のアンフォラなど、さまざまな時代に使用された道具などを展示し、ワインの奥深い世界をフランス国内外に発信するために、フランス王位執事協会がこのワイン博物館をオープンしました」

「ワイン博物館が開館する以前は、有識者、名士が主体の会員制のアートギャラリーとして、主に当時最新のアート作品とアートラベルを展示していた歴史があります。ワイン・シャンパンを中心に関係する芸術文化など、貴重な歴史を大切に守りながら未来へ伝える場所です。幸いなことに当博物館はフランスの歴史的建造物指定を受けており、『日仏アートハーモニー HIBIKI 展』における最新の現代日本芸術を纏めたシャンパンアートラベルの恵贈を大変な名誉とし受け止めています」

ワイン博物館館長クロード・ジョス氏ご夫妻

館長の言葉には重みがあり、シャンパンやワインはそのものだけではなく、それらを取り巻く環境全体がより特別なものとして存在しており、フランス文化の主要エレメントなのだと、教えていただきました。

何世紀も以前に石灰岩を切り出した跡がトンネルの壁や天井に残る白亜のカーヴ、奥に進むにつれて、まるで時空を超えてゆくように感じます。

本展覧会の一行は特別室に通され、そこで『日仏アートハーモニー HIBIKI 展』シャンパンアートラベルの寄贈がおこなわれ、企画運営の代表者として MYY コミュニケーションズ代表取締役社長、志知正通よりワイン博物館の館長クロード・ジョス氏へシャンパンアートラベルが収められたファイルが手渡されました。

フランスのシャンパンの歴史に、新たに現代の日本芸術が加わった瞬間を記録するように、記念撮影が行われ、クロード・ジョス氏はファイルを広く大きな手で大切に受け取ると、すぐに開きました。一作品ごと丁寧に眺め時折説明を求めながら鑑賞する姿は、ワインのテイスティングの様に、細部まで余すところなく作品の良さを捉えようと真剣でした。

「私が勧めるシャンパンの味わい方は口から喉を流れる風味と鼻を通る風味を味わい、その味覚と嗅覚の記憶を辿り、果実や花、食べ物やお菓子に例えて楽しみます」

弊社代表 志知正通(右)

「また、アートラベルは眺めたときの視覚から入る感動は味覚や嗅覚と交わり、シャンパンを囲む楽しい時間や特別な瞬間を心に強く焼き付けるので、アートラベルは特異な存在でなければなりませんし、ワインの歴史が古い北緯30°~ 45°までのヨーロッパの国々ではその品位を保持し現在に至っています」と、感想を述べたクロード・ジョス氏は日本とフランスの友好を祝し、アートラベルに起用された芸術家の発展を願い、ブドウの収穫の時期に豊作のお祝いで歌われる「バン・ブルギニョン」を披露してくださいました。

カァ~ラァ~ラァ~ラ、ララララァ~ラ…

お祝いの歌声と旋律に重なった多くの思いはカーヴにこだまして、これから先の何世紀の未来にまで響き渡るのではないかと、予感しました。

HIBIKI 合う想い(9月16日正午)

石畳で舗装されたプロムナードに植えられたプラタナス、ニセアカシヤが紅葉を始めました。セーヌ河と紅葉のコントラストはとても美しく、一気に冬に向かってしまうパリの秋を楽しめるのは、ほんの少しの間。

パリはセーヌ河に浮かぶシテ島から始まったそうです。それを示すように河岸にはルーヴル美術館、オルセー美術館にグラン・パレ、国民議会や国会図書館といった主要な建造物が立ち並んでいます。そのことからパリにとってセーヌ河はいつの時代でも中心に位置するのを感じました。パリ 12 区に接するセーヌ河岸には、かつてワインの集積場として栄えた現在のベルシー美術館があります。

現在のベルシー美術館とその周辺一帯は、18世紀にワインの取引所が開かれ、19 世紀には数多くの倉庫の建設が行われ、世界で最も大きなワイン市場となり、当時このあたりはパリで最も陽気で、華やいだエリアのひとつだったそうです。

その中で、みごとに復元されたワイン蔵が現在のベルシー美術館です。煉瓦でできた丸天井の出入口や、金属製の大きな骨組みをもつ、珪石で建てられた趣深いワイン蔵は、建築家ギュスターヴ・エッフェルの弟子、ルルーの作品です。

このベルシー美術館で『日仏アートハーモニー HIBIKI 展』現代日本芸術によるシャンパンアートラベルの展覧会を開催することができました。

本展覧会は「ジャポニスム 2018」の参加企画として認定され、秀逸な現代日本アーティストの作品を、フランスが世界に誇るシャンパンの栄えあるアートラベルのとして、展示しご紹介させていただき、幅広い年齢層の多くの方々にご来場いただきました。

ベルシー美術館内の主要施設でピアッツアと名付けられた屋外のサロンには、シャンパンアートラベルを B5判サイズに拡大したパネルをメタルメッシュで日本の屏風をモチーフにした特設展示台二帖に展示いたしました。

メタルメッシュの屏風の総延長は 12mにも及び、整然と飾られたそれぞれの現代日本芸術が放つ輝きは、多くのご来場者の心を惹きつけ、対峙した鑑賞者に感動という美しい時間を提供していました。

また、屏風の展示台と向かい合うように展示いたしましたのは、ずらりと並んだシャンパンのボトル。1584 年よりシャンパーニュの畑の中でも最良の区画を多く所有し、シャンパン造りの名手と謳われたゴセ・ブラバンがこの『日仏アートハーモニーHIBIKI 展』のためにシャンパンをご用意して下さいました。

伝統を重んじるシャンパンの歴史上、非常に稀有な出来事として“平成ロマン”と日本語の名が付けられたシャンパンのボトルに、一本一本手作業でアートラベルが貼られることにより、風格を纏い現代を輝く日本芸術と融合したシャンパンからは、日仏両国の歴史という品格を感じます。

ヨーロッパ文化遺産の日と日仏友好160 周年が重なり、ベルシー美術館には6000 人以上の方々にご来場いただきました。

「日本は文化的なアイデンティティーや価値を大切に考え、伝統と共存しているのが作品から伝わってくる」
「純粋さ、動作の優雅さ、いずれも人生の哲学とユニークな世界観を示しているようだ」
「このように文化に触れることは、国際社会が直面しているさまざまな問題を解決する糸口」

「伝統と革新が共存し、多様な価値観を尊重する姿勢は実に平和的で、それらを理解することで、日本芸術から大きな影響を受けたモネや、ゴッホなどの作品の理解が深まる気がする」
など、大変多くの嬉しいご感想をいただきました。

本展覧会では体験型プログラムとして“日本人アーティストと芸術文化交流会”と題し、日本からご来場された芸術家の先生方の作品解説、実演パフォーマンスが行われ、来場者は作品に対する想いを直に作者と対話し、語り手と聞き手の間には目に見えない絆が生まれて、間近で披露された卓越した技術と、洗練された感性や日本の伝統文化を、ご覧になられたご観覧の方々からは歓声が上がり、鳴りやまない拍手は、きっと未来のフランスとの関係を表しているのでしょう。

ベルシー美術館館長
ジャン=ポール・ファヴァン先生

会場の空気が熱気を帯びた頃に、シャンパンアートラベルの収蔵式と受賞式のセレモニーが開催され、まず初めに久遠の栄光祭実行委員会、実行委員でベルシー美術館、館長のジャン=ポール・ファヴァン先生によるご挨拶を、ご頂戴いたしました。

「この度は『日仏アートハーモニー HIBIKI 展』にお越しくださり、誠にありがとうございます。こちらにお集まりいただいたことを大変光栄に思います。また、この日仏交流のシンボルとして開催されたイベントですが我々の文化の根源のモダニズムとリアリズム、現実とモダンなところがフランスの原点それは日本に似ていると思っています。ですからこの多種多様な日本の芸術作品が集り、多くのフランスをはじめとした観覧者に受け入れられていることは、館長として大変嬉しく思います。サロンで行われた秀逸な日本芸術のシャンパンアートラベル展はとても良い雰囲気で、ベルシー美術館全体が知的好奇心に包まれました。この度のシャンパンアートラベルにご発表された日本のアーティストの皆さまには、心からの感謝とともに益々のご活躍と、ご健勝を心よりお祈り申し上げます」

受賞式でジャン=ポール・ファヴァン先生が受賞者の名前を読み上げると、会場は大きな拍手に包まれました。称賛の声は日仏両国の未来の姿として、ベルシー美術館の建物と、ご来場者の心に深く染み入っていったのではないかと思います。

多くのご来場者を見送りながら、ジャン=ポール・ファヴァン先生が、ふとした瞬間に語った言葉が心の琴線に触れました。

「芸術を楽しむための一番の方法は、想像力に身をゆだねることです。少年時代に日本芸術と出会い、私はあまりにも美しい背景を持つ日本芸術にすっかり魅了されてしまい、空想で日本の旅をしました。想像力の翼を広げれば、まるでこの世界でもっとも美しい国に招待されているかのような、そんな心躍る理想の世界を旅することができるかもしれません」

本展覧会を介し、芸術作品に込められた感動が国を越えてHIBIKI合い国際社会での相互理解を推進し、世界平和の一助になれたのではないかと感じております。

最後になりましたが、『日仏アートハーモニーHIBIKI展』にお力添えいただきました芸術家の皆さまに、あらためて感謝申し上げます。